消火器の力

天ぷら油の火は消せるか?
ゴミ箱のゴミに火がついたぐらいなら、バケツの水でも消すことができます。では消火器だとどのぐらいの火が消せるのでしょうか。家庭で良くある天ぷらによる火事。最近の油は純度が高くなり、200度を超えても煙がでず引火しにくくなっています。しかし、1回火がついたら、とても水では消せません。というより、天ぷら油に水を注ぐと油が飛び散って返って危険です。こんな引火した天ぷら油でも、家庭用の粉末消火器ならば充分消すことができます。また、天ぷら油の場合、消火器がなかったらマヨネーズを容器ごと投げ入れても効果があります。

ストーブの火災は消せるか?
ストーブの給油がカセット式になり、カセットの蓋が不完全だった為におこる火災が増えてきました。冷たい灯油は簡単には引火しませんが、一度火がついてしまったら簡単には消えません。灯油による火災は床に広がってしまいあわててしまいますが、家庭用消火器で充分消火することができます。しかし、きちんとストーブの火を消してからカセットを入れるのが原則です。

消火器失敗例

使い方を知らなかった
ストーブが転倒して火事になった。日頃から消火器を用意していたAさんは、冷静に消火器を持ってきて使おうとした。火に向けてホースを持ちレバーを握る。しかし薬剤は出てこない。せっかく用意していた消火器だが、日頃から説明を読んでおらず、もちろん操作したこともなかった。最初は落ち着いていたAさんだが、炎は次第に大きくなり焦ってくる。どうにもこうにも使い方のわからなかったAさんは、ついに消火器を炎に向かって投げつけた。炎は見事に消える......わけがない。消火器は次第に黒くなっていった。

意気込みは良かったが
「火事だ!」外から叫ぶ声が聞こえる。泡消火器を持っていたBさんは、意気込みたっぷりに消火器を担ぎ上げ火災現場に走った。必至に走るBさんは、肩に担いだ消火器が次第に軽くなっていくのに気がつかなかった。最近ではあまり見かけなくなった泡消火器は、逆さにして衝撃を与えることで薬剤が混ざり発泡してホースから噴出される。逆さに担ぎ上げられた消火器から、薬剤はすべて出てしまった。

使うことを思いつかなかった
小学校で放火事件。非常ベルの音に、各教室から飛び出てきた先生達は、バケツなどをもって火災現場に駆けつけた。幸いぼやでおさまったが、火が消えた後、誰も消火器を持ってきていないのに気がついた。その日のうちに2度目の放火があった。今度は見事に学校中の消火器を持って、先生方が走ったそうである。